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マクドナルド訴訟 店長は非管理職 東京地裁が残業代認定

マクドナルドの店長は管理職でない、と地裁で認定され、残業代の支払いが命じられました。

原告やその他の過労死寸前の店長にとっては朗報なのかもしれません。

でも、どうなんでしょう。

私自身がここ5ヶ月、残業時間合計が470時間オーバー、月平均95時間残業で働いています。だからというわけではありませんが、非常に釈然としないものを感じました。

リンク: マクドナルド訴訟 店長は非管理職 東京地裁が残業代認定(毎日新聞) - Yahoo!ニュース.

マクドナルド訴訟 店長は非管理職 東京地裁が残業代認定 1月28日16時19分配信 毎日新聞

 ハンバーガーチェーン「日本マクドナルド」の店長が、管理職扱いされて時間外手当を支払われないのは違法として、同社に未払い残業代や慰謝料など計約1350万円の支払いを求めた訴訟で、東京地裁は28日、約755万円の支払いを命じた。斎藤巌裁判官は「職務の権限や待遇から見て、店長は管理監督者に当たらない」と述べた。


判決のポイントとして、

判決は管理監督者を「経営者と一体的立場で労働時間の枠を超えてもやむを得ない重要な権限を持ち、賃金が優遇されている者」と判断。同社店長について、店舗責任者としてアルバイトの採用や会社のマニュアルに基づく運営など店舗内の権限を持つにとどまり、経営者と一体的立場とは言えないと認定。さらに、品質・売り上げ管理などに加え、調理や接客なども行うため、労働時間の自由裁量性は認められず、部下の年収を下回るケースもあるなど待遇が十分とは言い難いと指摘した。

とされています。

私がとくに気になったのが、「経営者と一体的立場」です。

「店舗責任者としてアルバイトの採用や会社のマニュアルに基づく運営など店舗内の権限を持つにとどまり」とありますが、普通、部長や課長にしても、それぞれの部や課に限定した権限を持つのが原則です。最近は、課なしの部も増えてきたため、課長の部下といっても数人しかいないことも珍しくありません。それにくらべ、店長の権限がとくに小さいとは思えません。

また、部下にとって店長や課長、部長はより経営者に近い立場であり、経営者の意思を一般社員たちに伝え、逆に一般社員の声を経営者に伝える、まさに「中間管理職」の立場にあるといえます。

その立場にある人間が、「自分は管理職でない」と言われても、その部下はどうしたら良いのでしょうか。


「経営者と一体的立場」は、一方的に与えられるものなのでしょうか。いちいち明文化されたマニュアルの範囲でしか権限はなく、実現できないというのは、本当でしょうか。ハンバーガー大学での教育は、それほどマニュアル化されたものなのでしょうか。

私は違うと思います。マニュアルは規範ではありますが、業務の中で発生する様々なことをすべて網羅することはできません。その際に、真に会社のため、お客様のための意思決定の裁量が各社員には認められていると思います。店長はより経営に近い形で意思決定できるだけの情報と権限を有していると考えます。

店長自身が積極的に本部や経営と関わっていくことは可能であり、彼らの意思を理解し、自らの裁量の範囲で自分の店をマネジメントしたり、自分の店・部下たちによる気づきを経営に伝えたりすることにより、「経営者と一体的立場」は実現するものと考えます。単にその地位にいれば、単に待っていれば天から降ってくるように「経営者と一体的立場」が実現するなんてことは、決してありえないでしょう。


労働時間の自由裁量性や年収についてもおかしな話です。

ちゃんと自分の右腕、左腕になる人材を育てていたのでしょうか。
なんでも自分でやらなければならないような羽目になったのは、店長自身の人材育成に問題はなかったのでしょうか。店長の最重要ミッションは、接客ではなく、採用と育成だったのでは。
そうしていれば、もっと店長自身の労働時間も短くなっただろうし、時給換算で部下に逆転されることもなかったでしょう。開いた時間を、戦略的なこと(次の人材育成や店舗戦略など)に注力したり、自身のランクアップに使えたのではないでしょうか。


結局のところ、この原告店長は、店長というポジンションに対し期待されるものが何かを理解することができなかったのだと思います。

こういう人は期待される仕事を理解し、実施することができないのですから、「管理職でない」地位に移して(降格して)あげるのが、当人にとっても、部下の社員やパート、アルバイトにとっても、もちろん日本マクドナルドという会社にとっても、正しい幸せな解決方法だと私は思います。

ちょっと前に、スターバックスについて書かれた本を読みましたが、とくに印象深かったのが「奉仕的リーダーシップ」というくだりでした。リーダーシップは全体の奉仕者たれ、というお話であり、今回のマクドナルドの店長さんは、全体の奉仕者だったのだろうか、と思うと疑問に感じます。

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コメント

あなたが言う「店長」としての心構えはおっしゃるとおりだとしても、その「店長」は労基法41条でいう管理監督者じゃないんだから、残業手当は払って当たり前です。
また、「店長自身が積極的に本部や経営と関わっていくことは可能である」とおっしゃってますが、本部に物申す程度では「経営と一体」であるとはいえません。
常識的に考えて何千人も居る店長が全員「経営と一体」なれるはずありません。
マクドナルドは、まっとうな商品サービスの向上努力なしに違法に店長の残業手当を削ることで、商品の低価格化を実現し、年間何十億もの利益を出し、60%を超える外国法人株主に貢ぐだけのマシンでしかありません。
このようなことを日本企業の多くが行っているとすると、お互いの「お客様=労働者」の購買力を削りあっているだけのことになってしまい、日本経済にとって何のメリットもないのではないでしょうか?喜ぶのは外国の大金持ちだけでしょう。

投稿 異議あり | 2008/02/15 13:58

異議ありさん、コメントありがとうございます。
臆せず反論をかかれたことに、敬意を表します。good


さて、残業代を払うのが、おかしいとか、当然とかいうことはあまり私の関心事ではありませんでしたので、そのことは敢えて触れませんでした。労働に対し、正当な評価がなされるべきである、ということは大原則として認めるところです。

ただ、この店長さんは、マック側が提示した慰謝料(実質的な残業代)を受け取る和解は拒否し、あくまで「管理職でない」ことの確認を、裁判所に求めたように、私は感じており、まさにそのことに違和感を感じた次第です。


また、何千人もいる店長が全員経営と一体になることが難しいとのお話ですが、勿論、全員は難しいかもしれません。しかし、本来そうなることを求められている会社なら、店長自身そうならなければならないと私は考えます。いろいろ阻害要因はあるでしょうが、だからといって諦めていては、店長自身も、部下達にとっても不幸になるだけです。

なお、株主を儲けさせることについて、そういう会社であるということを受け入れるかどうかは、働く当人の選択だと思います。嫌なら会社を辞めるなりするしかないと思います。少なくとも、昨日今日急に、株主中心主義になったわけではなく、マックは日本に進出したときからそうだったわけですから。happy01

投稿 magnolia | 2008/02/16 14:25

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