インクカートリッジ訴訟、キヤノンが逆転勝訴
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2006/01/31 19:24 更新
インクカートリッジ訴訟、キヤノンが逆転勝訴
キヤノンの使用済みインクカートリッジにインクを詰め直して販売する業者を、キヤノンが特許権侵害で訴えた裁判の控訴審判決が、知財高裁であった。自社のインクジェットプリンタの使用済みカートリッジにインクを詰め直した製品が自社の特許を侵害しているとして、キヤノンが同商品を輸入販売している業者をを相手取って販売差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決が1月31日、知的財産高裁であった。
篠原勝美裁判長は、リサイクル商品がキヤノンの特許権を侵害していると認め、商品の輸入・販売差し止めと製品の廃棄を命じるキヤノン逆転勝訴の判決を言い渡した。訴訟は、キヤノン製品のリサイクル品を中国から輸入し、販売している「リサイクル・アシスト」(東京都豊島区)を相手取り、キヤノンが提訴した。一審の東京地裁判決は、新品のカートリッジが販売された時点で特許権が消尽しているとして侵害を認めず、キヤノンの請求を棄却。キヤノンが控訴し、知財高裁は裁判官5人による大合議で審理していた。
控訴審でも特許権の消尽が争点になった。控訴審判決では、対象となる製品のうち、特許の本質部分を構成する部材の全部か一部について加工・交換が行われた場合、販売後ももはや同一の製品とは言えなくなるため、特許権は消尽せず、特許権者は権利行使が可能だとした。
その上で、業者が輸入販売しているカートリッジは、キヤノン特許の本質部分について加工・交換していると判断。キヤノン側の特許権行使を認め、業者に輸入販売禁止と製品の廃棄を命じた。
非常に興味深い判決です。
リサイクル品が製品の特許権を消尽しているか否かの判断が問われた裁判でした。
いろいろなニュースがこの判決を報道していますが、この記事がもっとも本質に関わる内容になっていました。
ポイントは『対象となる製品のうち、特許の本質部分を構成する部材の全部か一部について加工・交換が行われた場合、販売後ももはや同一の製品とは言えなくなるため、特許権は消尽せず、特許権者は権利行使が可能』というところにあります。
キヤノンのインクカートリッジを買った人がそれをそのまま他人に譲渡する場合は、すでに特許権は消尽していますが、そのインクカートリッジの容器を使って同一の機能の持つリサイクル商品を作って売った場合は消尽したことにはならず、特許権を侵害するということです。
地裁の判決だと、第三者が容器も自分で作って、同一機能の商品を売った場合は特許権を侵害しますが、容器はキヤノンのものを利用してインクを詰め替えて売った場合は特許権を侵害しないということになっており、特許権者にとって自分たちの製品の空容器が競合相手ということになる形になっておりました。
それでは、容器に様々な発明を加えていこうという意欲を殺ぐものであり、特許法第一条の趣旨に反すると言わざるを得ませんでした。
ゆえに、今回の判決は妥当と思います。
ただ、トナーカートリッジの価格が高すぎるのも事実です。プリンターメーカーのレックスマークのアニュアルレポートを調べたことがありますが、営業利益の半分がトナーなどのサプライ品であり、製品よりもサプライ品で儲けるビジネスモデルが明確です。
ランニングコストを考えると、サプライ品の安いブラザー、機種としてはレーザープリンターがお得というのが、2chなどのもっぱらの評判です。
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